潜水調査中のダイバー死亡事故、市民団体が会見 溺水原因は高酸素症か
山口県宇部市の長生炭鉱で、遺骨収容に向けた潜水調査中に台湾人ダイバーが死亡した事故を受け、調査を実施していた市民団体が会見を開いた。死亡原因は高酸素症によるけいれんと溺水とみられることが報告された。
更新 2/8 17:22
事故の概要
- 山口県宇部市の長生炭鉱で、太平洋戦争中に水没し犠牲者の遺骨が取り残された場所の遺骨収容に向けた潜水調査中に、台湾人ダイバー(57)が死亡した。
- 事故は8日、市民団体「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」が実施していた調査中に発生した。
- 死亡したダイバーは、高分圧の酸素を補給したことによるけいれんで呼吸具が外れ、溺水したとみられている。
事故の詳細
- 調査は3日から11日の予定で行われていた。
- 8日、3人で潜水していたところ、台湾から来たウェイ・スーさん(57)がけいれんで意識不明となった。
- 午前11時半ごろ潜水を開始し、約30分後にウェイさんがけいれんしているとの報告があった。
- 午後0時10分ごろから減圧ステーションで心臓マッサージが行われたが、搬送までに意識は戻らなかった。
- 機材の記録から、高酸素によるけいれん(Hyperoxia)による溺水である可能性が高いと、水中探検家の伊左治佳孝さんが会見で指摘した。
- ウェイさんは旧坑道に向かう途中の水深32メートル地点でけいれんを起こしたとみられる。
- 酸素分圧が最後まで下がっていなかったことも報告された。
- 水温の低さは事故との関連はないとされている。
市民団体の対応
- 「長生炭炭鉱の水非常を歴史に刻む会」の井上洋子代表は、会見で「予期せぬことだったとはいえ、私たちなりの責任の取り方をどうしていくか、今後考えないといけない」と述べた。
- 遺骨収容の願いは消えていないとしつつも、今後の調査の形については「時間をいただきながら検討していきたい」と語った。
- この事故を受け、8日から11日まで予定されていた調査は中止となった。
亡くなったダイバーについて
- ウェイ・スーさんは台湾でダイビング施設を経営しており、メキシコの探検チームにも参加経験があった。
- 事前の準備として、到着後に海での潜水なども行っていた。
- 前日に体調不良はなかったとのこと。
用語解説
- CNS: Central Nervous Systemの略。高圧酸素療法などで酸素中毒(高酸素症)のリスクを示す指標の一つ。値が高いほどリスクが高まる。
- Hyperoxia: 高酸素症のこと。高濃度の酸素に長時間さらされることで引き起こされる中毒症状。
- 長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会: 山口県宇部市の長生炭鉱で起きた水没事故の犠牲者の遺骨収容や歴史を伝える活動を行う市民団体。
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