フランスで極右学生が暴行死、極左との対立激化か
フランス中部リヨンで、極右学生が暴行を受け死亡した事件で、極左活動家とされる9人が逮捕された。この事件は、欧米で台頭する右派と、それに反発する極左勢力との対立を浮き彫りにしている。
更新 2/19 10:14
フランス極右学生殺害事件
- 2月12日、フランス中部リヨンで、極右団体の集会に参加していた23歳の大学生カンタン・ドゥランク氏が、覆面をした若者の集団に襲われ、暴行を受けた。
- ドゥランク氏は搬送先の病院で2月14日に死亡した。検視の結果、頭蓋骨と脳に致命的な損傷があったことが判明した。
- 警察は2月17日までに、事件に関連したとして9人の左派活動家を逮捕した。逮捕者の中には、急進左派政党「不服従のフランス(LFI)」の議員の議会秘書も含まれている。
極左テロの背景
- 逮捕された活動家は、極左団体「JGA(アンティファシスト青年防衛団)」の関係者とみられている。JGAは、移民排斥を主張する極右団体に対抗するために発足したが、両団体とも非合法化されていた。
- 欧米では、右派の台頭と比例して極左テロが増加する傾向が見られる。米CSIS(戦略国際問題研究所)によると、米国における極左によるテロ事件(未遂を含む)の割合は、過去20年間の平均約15%から、昨年は初めて40%を超えた。
- ドイツのベルリンでは1月、過激な環境団体が送電線に放火し、10万人以上に影響が出る大停電が発生した。
各政治勢力の反応
- フランスの極右政党「国民連合(RN)」のジョルダン・バルデラ党首は、エマニュエル・マクロン大統領らが極左勢力を増長させたと非難し、極左に対する「防疫線」の構築を呼びかけた。
- LFIは事件との無関係を主張し、名誉毀損だと反論している。また、中道左派・社会党のフランソワ・オランド元大統領は、地方選でLFIとの連携はあり得ないと表明した。
- イタリアのジョルジャ・メローニ首相は、事件は「欧州全体の傷」だと述べ、深い悲しみを表明した。
用語解説
- JGA: フランスの極左団体「アンティファシスト青年防衛団」の略称。
- LFI: フランスの急進左派政党「不服従のフランス」の略称。
- CSIS: 米国に拠点を置くシンクタンク「戦略国際問題研究所」の略称。
- RN: フランスの極右政党「国民連合」の略称。
- コルドン・サニテール: 本来は感染症の拡大を防ぐための障壁を指すが、転じて、不必要で危険なイデオロギーや政党を封じ込めるための戦略を意味する。
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